<七日目 その2>

第28ランナー 札幌行き
9015D
函館本線
特急「ヌプリ」号
大沼公園
12:14 12:44
 そろそろ大沼公園を後にしますが、適当な時間に普通列車が無
い。というわけで特急でワープします。とはいっても乗るのは「北
斗」とかそういうのではなく、「ヌプリ」号という特急です。これは北
海道DCに合わせて2012年の夏休み期間に運行された臨時列車。
「北斗」とは違って山線経由で札幌と函館を結んでいるのが特徴
です。あと、スラントノーズのキハ183系が函館方面に顔を出すの
は今となっては貴重な光景です。
 大沼公園を出ると次の停車駅は森ですが、その前に赤井川で
運転停車。対向列車の「北斗」8号の通過待ちをするためです。
その「北斗」8号は昨日乗った列車で、実際交換待ちをしている「ヌ
プリ」号の姿も車窓から目にしています。それとは逆の立場で同
じ状況にいるとは、不思議な感覚です。
 「ヌプリ」号は観光列車の要素も結構あるようで、乗車証明書も
ありました。狙ってこの列車に乗車したというわけではないんです
が、せっかくなので頂くことにします。配布されるのではなく、車内
を巡回するアテンダントさんに頼めば貰うことができます。ただ、
アテンダントさんを呼び止めようとしてもタイミングが合わなかった
りもして・・・。。。思ったより難しいミッションでしたが、何とかゲット
できました。
 そして列車は森に到着。あくまでもワープ利用なので、ここで下
車します。森では上下の「ヌプリ」号が並ぶため、「ヌプリ」号に
乗っていた鉄道ファンが停車時間中にホームに出て撮影している
光景も見られました。そういうわけでもちろん自分も並び写真を
撮影。奥のホームに移動すればもっといい写真が撮れたんでしょ
うけど、そこまでするには時間が少し足りなかった・・・。。。
第29ランナー 長万部行き
893D
函館本線
普通列車
長万部
13:29 14:47
 森からはキハ40系の鈍行に乗車。もはやこの旅のお約束です
ね(笑 写真だけ見ると2両で走るようにも見えますが、手前がこれ
から乗る長万部行きで、奥が函館行き。全く同じタイプの車両であ
りながら全く違う方向へと向かう2列車が縦列停車しているという、
面白い光景が繰り広げられています。
 列車が発車するまでの間に車内で昼食。ここは当然いかめしで
す。駅構内のキオスクで買いましたが、キオスクにあるのはこれが
最後の1箱とのこと。これより後は駅前の商店まで行かないと買え
ないようでした。「ヌプリ」号の停車時間の間にいかめしを買おうと
していた乗客もいただけに、急がせてしまってちょっと申し訳ない
かな・・・。あ、肝心のいかめしの味はさすがの安定感でした。

箱の中身はこんな感じ

森を発車してしばらくは海沿いを走る
 北海道をローカル列車で旅するからには、これに触れないわけ
にはいきません。写真の駅はかつて車掌車として使われた車両が
待合室として使用されています。ローカル線の小駅にはお金はか
けられない。でも、厳しい冬を迎える北海道だと、乗客を寒空の下
で待たせないために待合室は絶対に必要。そこで余っていた車掌
車を待合室に作り変えたわけです。こういう駅は北海道のローカ
ル線であればほぼ全域で見かけますが、特に道東に多いと思い
ます。
第30ランナー 東室蘭行き
487D
室蘭本線
普通列車
長万部 洞爺
14:56 16:01
 長万部では東室蘭行きの列車に乗り換え。9分の接続で、しか
も対面乗り換えという最高の状況での乗り換えです。そういや3日
前の新得での乗り換えもこんな感じでした。北海道では普通列
車同士の接続がそれほど良くないイメージがありましたが、今回
の旅をしている限りそういった乗り換えは思ったより悪くないのか
も。むしろ絶妙なところは絶妙のような気がします。

礼文で長時間停車

洞爺に到着。国旗が・・・
 洞爺で列車を降ります。駅のホームには何年か前にサミットが開
催されたのを記念して各国の国旗がありましたが、国旗が色褪せ
ているところにこの町の現状が見えるような気がします。。。
 駅からはバスで洞爺湖温泉に向かいます。温泉といったら当初
の計画では登別に行こうと思いましたが、バスの時間がどうして
も合わなくて・・・。。。
 それはそうと、このバスが通るルートは坂もカーブも多い・・・。な
んか初日の五能線代行バスの悪夢を思い起こさせる展開ですが、
体が慣れてしまったのか、車酔いすることなく無事にバスの旅を満
喫しました。むしろバスの車窓から見えた洞爺湖が印象に残って
います。
 洞爺湖温泉バスターミナルで下車し、徒歩で向かったのは洞爺
観光ホテル。ここの日帰り入浴で汗を流します。露天風呂の他に
洞窟風呂なんてのもあり、かなり気持ちいい一時でした。ただ、お
風呂でゆったりしすぎてバスに乗り遅れてしまわないようにと、入
浴時間を気にして少しせっかちになり過ぎたかな。。
 帰りは洞爺湖温泉バスターミナルの1つ手前の櫻町バス停から
バスに乗りました。というわけで再び洞爺駅。洞爺駅ではモニター
で列車案内を表示していました。道内では特急がある程度停まる
中規模クラスの駅ではこれが標準装備なのでしょうか。さて次に
乗る列車は・・・・・・あ、もう改札始まってますね。なのでホームに
向かいます。
第31ランナー 東室蘭行き
491D
室蘭本線
普通列車
洞爺 東室蘭
18:20 19:12
第32ランナー 苫小牧行き
447M
室蘭本線
普通列車
東室蘭 苫小牧
19:38 20:41
 単行のローカル列車に乗って洞爺を後にし、さらに東室蘭で苫小
牧行きの普通列車に乗り換えます。この時点ではまだ711系でし
たが、現在はキハ143系などの気動車がこの区間のローカル輸送
を担っています。
 東室蘭を発車し、列車は快調に走る・・・のかと思いきや、1つ先
の鷲別駅に停まったまま発車しません。車内放送によると、どうや
ら対向列車が鹿をはねてしまったみたいで、安全確認を行って
いるとのこと。鹿をはねて列車が止まるってなんか北海道らしい事
故。ていうか何でこんな形で北海道を感じなくちゃいけないんだ
か。。。
 結局30分ほどで列車は再び動き出しました。落ち着いたところで
夕食。さっき東室蘭での乗り換えの合間に買った母恋めしを食べ
ます。中は大きなホッキ貝のおにぎりが2個入ってました。どうや
らこの辺の地域はホッキ貝が名産らしいです。そのホッキ貝は食
べ応えがあり、味の方も自分好みの味でした。
 こうして30分ほど遅れて列車は苫小牧に到着。この後は千歳あ
たりまで移動してそこから「はまなす」に乗るという予定を立てて
いました。しかし先程の列車遅延で、このまま千歳に行ったとし
て「はまなす」に間に合わなかったら大変じゃないか、という不安
が頭をよぎるように。時間に余裕はあるのでそんな心配はしなく
ても良さそうなんですが、安全策に勝るもの無し。苫小牧で「はま
なす」を待つことにします。・・・さて、「はまなす」が来るまでの2時
間弱、どうしようか。
 どうしようか、と言いつつカメラを持って駅のホームに出る人間
がここに(笑 日高本線の最終列車である静内行きがもうすぐ発
車するというので、撮影しました。これはいい機会でした。何せ、
日高本線の起点である苫小牧は北海道を列車で旅していると素
通りしがちになっちゃいますから・・・。
 撮影後は待合室に行き、本を読みながらひたすら「はまなす」
を待ちます。まさか北海道最後の夜を苫小牧の待合室で過ごす
ことになるとは思いもしなかったな。。
第33ランナー 青森行き
202レ
室蘭本線・函館本線・江差線・津軽海峡線・津軽線
急行「はまなす」
苫小牧 青森
23:04 05:40
 そして11時過ぎ、ようやく今夜の宿となる「はまなす」が来ました。
カーペットカーを取ろうかと思いましたが、やはり夏休みシーズン
は取ろうと思ってもなかなか取れないですね。予約しようとした時
には既に満席御礼で、結局行きと同じくドリームカーにしました。
帰りも窓側の席を取りましたが、通路側の席には既に女性が寝て
いた。しかも欧米系。OH!
 「はまなす」に乗車したら早々と眠りに入りました。目が覚めたら
1週間ぶりの本州・・・になるのか?

■七日目総括
 北海道滞在はこれが最終日でしたが、「最後だからパーッとやりましょう」みたいな感じでは全くなかったな(笑 むしろ淡々と進んで
いったという印象が強いです。あ、大沼公園とか洞爺湖温泉とか結構良かったですが、それでも今まで訪れた所に比べるとインパクト
が・・・。。。きっとお腹一杯になっていたのでしょう。今回の経験って、自分の旅の経験の中でもかなり強烈なものばかりでしたから。
さぁ、明日はいよいよ最終日!


■本日の足跡
 通過駅数:77駅
 総移動距離:328.2km
 ※「はまなす」乗車時の通過駅・移動距離は、日付が変わってから最初の停車駅までを本日分としてカウントしています。

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